超希薄条件の回転対向流双子火炎における圧力の影響

摘要

本研究グループでは，旋回流を用いた保炎テクニックなどにおいて形成される，既燃ガスの逆流領域を伴う火炎を模擬し，超希薄燃焼の実現およびそのメカニズム解明を目指してきた．これまでの研究では，詳細反応を考慮した数値計算からメタン空気または水素空気回転対向流双子火炎において希薄可燃限界を下回る「超希薄」燃焼に達することが明らかになった．これまでの研究では常圧下における回転対向流双子火炎の計算を行ってきたが，多くの実用機器では高圧下での燃焼が行われており，圧力の影響に関する基礎研究は重要である．本研究では，その最初の段階として雰囲気圧力Pを1，2，4，8atmに変化させたときのメタン空気回転対向流双子火炎の希薄消炎点および火炎構造について調べることを目的とする．また，幅射熱損失を考慮しない計算および考慮した計算を行い，これらの比較を行った．