慣性模擬制御を追加した電圧制御型インバータと同期発電機との並列運転に関する実証実験

摘要

低炭素化社会の実現に向け、化石燃料に依存する火力発電に代えて再生可能エネルギー電源の電力系統への導入が国内外で進hでいる。再生可能エネルギー電源の多くは電流制御インバータを介して電力系統に交流で連系される。しかし、太陽光発電や風力発電に代表される分散電源は、日射量や風況の変化に応じてその出力が不規則のため、従来の電流制御インバータでは、安定した電力の供給が困難である(1-9)。特に、大規模系統と連系していない離島や僻地でのマイクログリッドでは、この問題は顕著に現れる(1-2)。そのため、従来の全体集中管理制御では、システムの拡張性と柔軟性の点で問題が生じるため、自律分散制御的な手法が望まれる。