ドローン空中電磁探査の地すベり調査への適用

摘要

ドローン空中電磁探査の地すベり調査への適用性を確認するために，和歌山県田辺市の地すベり変状が確認されている地区においてドローン空中電磁探査を実施した.地すベり調査において,その素因となる地質•地下水状況を3次元で把握することは防災上，および調査計画を立案する上で重要である.しかしながら，従来のボーリング調査，地表調査，あるいは弾性波探査や電気探査では，地図上での点，あるいは線での情報しか得られない.また，それらを3次元で行うにはコストと時間が掛かる.例えば，ボーリング調査では，その地点の地下の情報が，各種探査では，断面での解析が一般的に良く実施されており，これらの情報を繋ぎ合わせて地すベりプロックや地下水状況などを類推する.一(方)，ドローン空中電磁探査では，飛行した測線の地下情報が得られ，従来の調査と比較して短時間で，調査地区全体のイメージを3次元で把握することが可能である.