フーコーナイフエッジと拡散板を用いたX線微分位相結像と位相CT

摘要

顕微鏡において、試料のフーリエ変換面にて線形に透過率が変化するフィルターを挿入することにより、比較的定量的な微分位相像が得られる。我々は、Fig. 1のように放射光Photon Factory BL3CにゾーンプレートX線顕微鏡を構築し、露光中に後焦点面にてエッジを走査することにより微分位相像を観察してきた。前回の講演では、エッジを走査しなくても入射ビームに拡散板で角度発散を与えることにより、走査した場合と同様の効果が得られることを示した。今回は、この拡散板と固定エッジを用いた微分位相像を位相CTに適用した結果について報告する。