縮小模型を利用した塩害劣化を受けたRC 構造の冗長性に関する検討

摘要

著者らは，塩害劣化により損傷した橋梁の残存耐力を予測する研究を行ってきた．そこで課題となったのは，解析において実際の力学的な挙動を再現しているかを検証できないことであった．そのことを解決するため，小型のT 型RC はりを作製・連結して載荷試験を行って劣化構造物の冗長性を検討した．具体的には，3 本のRC はりを連結させて，鋼材腐食の生じた劣化はりの本数や位置を変化させた模擬上部工を作成して荷重変位関係などを測定した．実験の結果，健全なはりの位置が上部工の冗長性に与える影響が大きいことなどを明らかにした．