熊本県内におけるPM2.5 モニタリングネットワークの効率化手法の検討(Ⅱ)：効率化の検討対象となる測定局判別方法の開発

摘要

国内では、PM_(2.5) 等の大気汚染物質の常時監視体制が既に構築されており、その適切かつ効率的な運用は地方自治体にとって共通の課題である。しかしながら、国内において、常時監視体制の効率化の検討を行った報告は極めて少なく、PM_(2.5) を対象としたものは確認できない。また、PM_(2.5) には2 種類の環境基準(長期基準及び短期基準)が定められており、効率化にあたっては、その達成状況を適切に把握できる監視体制を維持する必要がある。そこで本発表では、前報(Ⅰ)で構築したRegression Kriging 法(以下、RK 法)を用いて、現状の配置と一部の測定局を削減した場合の配置におけるPM_(2.5) 空間濃度分布について、環境基準達成状況の把握に与える影響を定量的に評価し、影響の小さい測定局を判別する手法の開発を試みた。