ドローン操縦時の空間把握のための操縦状況に連携した副ドローンカメラ自動配置手法

摘要

近年，様々なドローン（無人航空機）が市場に登場し，空撮を始めとして，救難救護や生態系調査など，より多くの応用に向けて期待が高まっている．ドローンは，空中を高自由度で高速移動できることが最大の特徴である一方，4 自由度の操縦は初心者にとって複雑で難しいものである．安全で思い通りにドローンを操縦するには長時間の練習が必要であり，飛行許可申請のためには10 時間の飛行経験が義務付けられているほどである．また，パイロットが，飛行するドローン周囲の地形情報を十分に把握できないということも大きな要因である．多くの操縦場面において，パイロットはドローンに搭載されたカメラからの映像（一人称視点）のみを頼りにドローンを操縦するが，その視野角は狭く，機体と周囲のオブジェクトの大きさの比較や，機体と周辺の物体までの距離（奥行き）等を正確に把握することは難しい．これは，目視外飛行で顕著になるが，目視内飛行時においても頻繁に発生する根本的な課題である．