中小事務所ビルにおける空調更新時の運転データを用いた容量選定手法の検証その2更新後の運転データ検証

摘要

2015年12月のパリ協定を受けて，我が国では2030年には2013年度比CO2排出量26%削減が義務付けられており，建築物でも今後益々省エネルギー化，さらにはZEB化が求められる.また，近年では更新需要が増加しているため，大規模新築ビルだけではなく，中小規模ビル，中でも更新物件に対しての省エネが重要となってきている.中小規模ビルの空調は，空気熱源ヒートポンプビル用マルチエアコン（以下ビルマル）が多く採用されているため，省エネにはビルマルの高効率化や運用改善が必須となってくる.さらに，中小ビルの更新計画では既存設備と等容量で更新されることがほとhどであり，その結果，室外機が負荷の低い状態で運転されることが多いということがわかってきている.