末端チオールポリマーを被覆した銅表面の電気化学的解析

摘要

銅は電気伝導性、加工性に優れ、経済的に安価な金属材料である。そのため電気接合部に基本的な材料として幅広く使用されている。しかし、銅は空気中の酸素と容易に反応して、表面に金属酸化物が形成される。この金属酸化物は、銅の電気伝導性を大きく低下させるためその抑制が大きな課題とされてきた。そこで本研究では表面を末端チオール基を有する有機薄膜で被覆することで、 銅表面に酸化耐性を付与した。また被覆する有機薄膜の分子量による酸化の影響について検討した。 評価は加熱酸化処理による抵抗の変化とより敏感な化学的特性の定量的な測定を可能にするための、電気化学的方法である Linaer Sweepvoltammograms 法により行った。