短期間実測データを用いた簡易的熱負荷推定法に関する研究

摘要

本研究では短期間の実測データから年間熱負荷を推定するための簡易的手法について3つの推定法の提案を行 つた。また、それぞれの推定法での精度比概び、精度が 向上しない系統における原因を調査した。本検討の結果、短期間実測データの他に物件別の電力 データを用いて回帰線を補正することで、推定精度を向 上させることが可能であることが分かった。また、切片を 固定することで実測期間のプロットのばらつきに関する 問題を改善することができる。しかしどの推定法におい ても冷暖比が大きいと精度が悪くなつてしまい、そのような使われ方をする系統の分析が今後必要となる。また、 本研究ではサンプル数の関係で、補正値算出の際に使用した調査対象物件と実際に推定を行った推定物件と で同様の物件を使用してしまっている為、今後調査対象 以外の物件で推定精度の検証を行うことが必要である。