空気清浄機のホルムアルデヒド除去性能とその試験法に関する研究

摘要

本研究では、以下の知見が得られた。1）「濃度減衰法」と「定常発生法」による試驗法について、実験室実験により検証を行った。2）チャンバー内の処理対象濃度によっても異なると考えられるが、濃度減衰法の値が定常発生法の値よりも約1.56倍程度大きくなることが示された。3）機器処理風量やチャンバーサイズが試験結果に与える影響を定量的に求められた。4）ホルムアルデヒド濃度別における機器の相当換気量を算出し、ホルムアルデヒド初期濃度が100、200[μg/m~3]の場合における相当換気量は、それぞれ91.5[m~3/h]、96.7[m~3/h]となり、大きな差は認められない。5）5[m~3]、22[m~3]チャンバーにおける相当換気量の平均値は、それぞれ97.3、117[m~3/h]であり、22[m~3]チャンバー値は5[m~3]チャンバー値と比較して、16.8[%]ほど大きかった。6）実大チャンバー内での複数の試料空気のサンプリングを行い、室内の各所每の除去性能（相当換気量やCADR值）を明らかにすることが理想的試驗法であると考えられる。