蓄熱体併用躯体蓄熱システムに関する研究 その5: PCM蓄熱体の経年変化

摘要

躯体蓄熱システムの蓄•放冷量増大を目的として、躯体とOAフロア内に設置した蓄熱体に蓄冷する蓄熱体併用躯体蓄熱システムが提案されている。既報において相変化物質を用いた蓄熱体(以降、PCM蓄熱体)を1/2スケールの装置に設置して実験を行ったところ、躯体のみに熱を貯める従来方式より蓄•放冷量が約2.5倍増加し，PCM蓄熱体を設置することの有効性が示された。しかし、PCM蓄熱体は時間の経過により蓄冷特性の変化が確認された。そこで、本研究ではPCM蓄熱体の経年変化の詳細を調査することを目的とし、さらにPCM蓄熱体相変化温度の設定を変えた場合の蓄•放冷特性の影響を実験的に調べた。