屈曲チューブを用いた多ポート低コストサーボ弁の設計とその応用

摘要

ウェアラブル空気圧駆動システム(1)の実現には，ソフトアクチュエータだけでなく流体制御弁の小型化や圧力源の確保は大きな課題である(2)．産業応用のサーボ弁は，重く，高価であり，制御システム全体のコスト・重量の大半を占める．そこで，以前の研究で，屈曲チューブの角度を安価なRC サーボモータで変えることで開口面積を連続的に調整する安価な小型サーボ弁を開発した(3)．この弁はその単純な開口機構から気体・液体両用の弁として利点を有する．しかし，チューブの配置により特性が変化するなど画一的な弁設計手法が確立していなかった．そこで本研究では，複動式のアクチュエータを1 つの弁で駆動できる4 本の屈曲チューブを用いた4 ポート型サーボ弁の設計のための静的な解析モデルを提案するとともに，実機を使った弁特性実験結果と比較することでモデルの有効性を確認する．また，再設計弁の応用として，複動式シリンダの追従制御を行い，試作弁の動特性を調べるとともに，リハビリテーション機器への応用を検討する．