ネオジム磁石を使用した透磁率変調技術に基づく可変界磁PM モータの基礎検討

摘要

本稿では，ネオジム磁石を使用した透磁率変調技術に基づく可変界磁PM モータについて，2 種類のモデルを検討した。1 つは，文献(7)で提案したモデルと同様，磁極間にソフトフェライトを挿入した異種金属使用モデル，もう一つはロータコアを電磁鋼板のみで構成した異種金属不使用モデルである。磁極間の磁石磁束漏れ磁路の飽和磁束密度を高くすることで，前者の異種金属使用モデルでは，界磁を26.9 %制御できるのに対して，後者の異種金属不使用モデルでは61.9 %制御できることを無負荷誘起電圧の結果から示した。さらに回転速度とトルクの特性を示すことにより，提案したモータは高トルク低速運転と低トルク高速運転を両立できることが確認できた。