逆流性食道炎体内留置モニタリング装置のための多層配線基板技術による薄型受電コイルの設計₋比誘電率を変化させた場合

摘要

逆流性食道炎は胃内容物の食道，口および肺への逆流によって誘発される症状であり，消化器系を含むひとつの一般的な疾患である．逆流性食道炎の診断には食道内圧測定，pH 測定が行われている．胃内容物の逆流を防止する重要な働きをする下部食道括約筋の圧力を，カテーテルを口から鼻腔，食道へ通し，測定する方法が取られている(1)．しかし内圧測定の際に必要となるカテーテルは患者への負担が大きい．そこで，カテーテルを使用せず逆流性食道炎モニタリング装置を食道内にクリップなどで留置し，駆動に必要な電力を体外からワイヤレスで供給し，情報を体内から体外にワイヤレスで伝送する方法が求められている．