NoC ルータにおけるリンク間共有法の通信性能の評価

摘要

チップ上のコア数増加により，ネットワークオンチップ(NoC)が盛hに研究されている．NoCは，コア間をネットワークで接続するもので，使用される通信においてパケットはフリットという単位に分割され転送される．NoC のルータにはフリットを格納するバッファが取り付けられている．NoC ではハードウェアコストの制約から容量の小さいバッファが使用されるが，性能面では大容量であることが求められる．そこで従来，バッファを有効利用するため，各リンク内の仮想チャネルでメモリを共有する手法などが提案されている[2][3]．本研究では，より効率的なバッファの利用法として，リンク間をまたいだバッファの共有法とそれに伴い発生する問題の解決方法を提案している．本稿は以前我々が提案した手法[1]に改善点を加え，再度まとめたものである．