誘電体バリア放電を用いたエチレン除去における湿度の影響

摘要

本研究では，誘電体バリア放電によるエチレン除去特性に相対湿度が与える影響について検討することを目的とし，相対湿度を0-80%RH の範囲で変化させた場合の放電特性，オゾン生成特性，エチレン除去特性を調べた。その結果，空気中に水分子が含まれることで，放電が不安定となることが確認できた。また，相対湿度の増加に伴い印加電圧一周期あたりの消費エネルギーは，わずかに減少した。オゾン生成特性については，相対湿度の増加に伴いオゾン収率は減少した。また，空気中に水分子が含まれることで，エチレンの有無によるオゾン収率の差は小さくなった。エチレン除去特性については，相対湿度よる影響はほとhど見られなかった。以上の結果から，空気中に水分子が含まれた場合，水分子由来の活性種などがエチレン除去に寄与したことが考えられる。