塗料及び仕上塗材の中性化抑制効果に及ぼす樹脂量の影響

摘要

塗料及び仕上塗材(以下、仕上材)の製品は多種多様であり、それぞれの材料規格・種類毎の中性化抑制効果の評価は十分であるとは言えない。著者らは、これまで製品ごとの中性化抑制効果の評価を迅速かつ簡易に行うため仕上材の二酸化炭素の透過性を評価する方法を検討してきた。また、既往の研究では、仕上材における中性化抑制効果は、二酸化炭素の透気性及び透湿性と相関があり、気密性が高いほど中性化抑制効果が高いことが報告されている。仕上材における気密性は、使用される樹脂量と種類に密接に関係すると考えられる。本報では、仕上材の中性化抑制効果に及ぼす樹脂量の影響を把握することで、簡易的な仕上材の中性化抑制効果の評価方法について検討を行った。