戸建住宅等の小規模建築の組積耐力壁に用いる非焼成土ブロックに関する研究第1 報土成形体の性質向上のための添加材の選定

摘要

地球環境への意識の高まりを背景に、建設産業においても環境保全に向けた厳しい取り組みが迫られている。本研究は、資材調達や環境負荷などの面で優位な土素材に着目し、小規模建築の外部組積耐力壁を構築するための非焼成土ブロックを、建設地付近で入手可能な土を用いて、現場に近接する敷地で製造することを目的に検討を行った。検討する土ブロックは、実際の戸建住宅の建設に用いるものであり、その寸法は、壁厚方向400mm×壁長手方向250mm×厚さ100mmを条件とし、機械的な付着力を期待して、Φ70mm×深さ12mmの凹みを表面裏面に4箇所ずつ設ける。設計強度は2N/mm~2が目標である。本報では、土成形体の成形性、強度、耐水性の向上に有効な添加材を選定することを目的とした。