スカラップの有無と梁断面寸法の違いが変形能力に及ぼす影響塑性歪履歴を受ける鋼構造柱梁溶接接合部の変形能力　その 13

摘要

構造物が継続時間の長い長周期地震動を受けた場合，二次設計で想定される程度の振幅の繰返し塑性変形に対する変形能力が重要となる．本論文ではSN490鋼の梁せい800mmのH形鋼梁を用いたスカラップ形式の柱梁接合部を対象に一定振幅繰返し載荷実験を行い，実験変数の異なる既往の研究1)， 2)と比較して，スカラップの有無と梁断面寸法の違いが変形能力に及ぼす影響を調べる．実験変数の異なる既往の研究の試験体の内，梁せい500mmでスカラップ形式の試験体をSCSシリーズ，梁せい500mmでノンスカラップ形式の試験体をNSSシリーズ，梁せい800mmでノンスカラップ形式の試験体をNSLシリーズと呼ぶ.