Linux Security Moduleを用いたPrivacy-aware OS Salviaの構築

摘要

近年，プライバシ情報が電子化され，その情報が計算機で管理されている.このプライバシ情報が，記憶媒体やネットワークを通じて漏洩する事件が多発している.個人情報の保護は，2005年4月1日から施行された個人情報保護法により，保護が義務付けられている.暗号化，認証，侵入検知といった技術により，セキュリティ侵害における情報漏洩を防ぐ事が可能である.しかし,日本ネットワークセキュリティ協会の情報セキュリティインシデントに関する調査報告書[1]における，情報漏洩比率によると，セキュリティ侵害といった外部からの攻擊による漏洩の比率は低い.漏浅原因の多くを占めるものが，ユーザの管理ミス，紛失，誤操作といった正当なアクセス権限を持つものによる漏洩である.