生物系研究室における遺伝情報解析のためのUNIX環境の構築MacOSXとLinuxを用いて

摘要

UNIXとよばれるオペレーティングシステム(OS)は,これまで,ワークステーションや大型コンピュータで使われてきており,情報科学や技術計算ではふつうに使われてきているものであるが,生物分野での利用は,サーバを除き,あまり一般的ではなかった.現在,生物系の研究者に親しまれているのは初心者でも使いやすいようにGUI(graphical user interface)を備えたパソコンOSであろう.しかし,研究室での遺伝子情報のさまざまな処理,とくに大量の相同性検索や大きな系統解析,マイクロアレイデータの処理となると,こうしたGUIのためのOS機能はほとんど必要がなく,むしろパソコン資源の無駄遣いでしかない.