磁気トルカによる磁場と宇宙プラズマの相互干渉を利用した超小型衛星の相対軌道制御

摘要

近年打ち上げが活発化している超小型衛星は低コスト，短期開発可能という利点を活かし，フォーメーションフライトやコンステレーションといった複数機によるミッションへの応用が期待されている．このようなフォーメーション，あるいはコンステレーションを形成，維持するためには衛星に働く様々な外乱に抗して衛星間の相対軌道を制御することが必要となる．近年は超小型衛星用の小型スラスタも開発が進められている一方で，CubeSat級の超小型衛星の場合体積や質量の制約が厳しく，スラスタの搭載によって観測機器の搭載スペースが無くなるなどリソース配分の複雑化や開発、運用コストの増加を招き、現状ではスラスタの搭載自体難しい場合が多い．