北⻄中緯度太平洋の海⽔⾯温度変動特性Sparse PCA 解析を⽤いて

摘要

北⻄中緯度太平洋には⿊潮続流フロントや亜寒帯フロントが存在しており、その変動は⼤気に影響を与えていると考えられている(Frankignoul et al. 2011)。Frankignoul et al. (2011) は、海⾯⽔温前線の位置をPCA(EOF)解析することで変動を取りだした。Mitsuderaet al. (2018) は、そのうち亜寒帯フロントの変動が、磯⼝ジェット (図1 のJ1, J2 の位置にあるフロントに対対応) とばれる地形にコントロールされた流れに影響されていることをしめしている。このように北⻄中緯度太平洋の⽔温温度変動は、前線構造を反映していると考えられるが、後にしめすように単純に北⻄中緯度太平洋の海⾯⽔温時空間場にPCA解析を⾏っても前線を反映した変動が取り出せない。これは⼤きな空間次元から多くのシグナルを拾ってきてしまっているためだと考えられた。そこで、ここではスパース性(取り出したいシグナル以外では変動が0 に近い) を仮定したSparse PCA 解析を⾏い、PCA 解析と⽐較してみた。