水銀フリー温度目盛の実現に向けたSF_６の三重点の高精度実現と評価

摘要

低温域において産業利用の多い0 °Cから-190 °C程度の温度測定に用いる温度目盛を国際的な標準である1990 年国際温度目盛(ITS-90)に従って実現するには、水の三重点(0.01 °C)、水銀の三重点(-38.8344 °C)、アルゴンの三重点(-189.3442 °C)で標準用白金抵抗温度計(SPRT)を校正し、定点間の温度を所定の方法で補間することで実現される。しかし近年、水銀の利用が国際的に制限されつつあることから、水銀の三重点の代替となる温度定点の開発の必要性が提言されている。