地域内における学校図書館と公共図書館の相互利用に関する研究 その2子どもの発達段階からみた図書館利用と読書習慣

摘要

学校図書館と公共図書館の定期的な相互利用は読書量を増加させることが分かったが、発達段階によって影響に差があり児童期高学年と生徒期においては特に、図書館の相互利用が重要であると考えられる。主体的な行動が求められる児童期高学年・生徒期の児童生徒は、読み聞かせなどの受動的な要因が減少し、自ら図書館に行き本を読む子どもと行かない子どもで読書冊数や読書時間に大きな差が生じると思われる。　ただし、前報で示したように公共図書館が遠く離れている場合定期的に利用することは困難であるため、相互利用も困難である。つまり、その分学校図書館の充実などの措置が必要になってくると考えられる。