戦後沖縄建築に見られる花ブロックの起源と発展についての考察

摘要

花ブロックとは、スクリーンブロックが沖縄で独自に発展を遂げた建築資材である。戦後初期の花ブロックの使い方はチニブに近しく、コンクリートに素材が移り変わった、木造文化の形態と言える。沖縄のコンクリート造文化は、石造文化になぞらえて語られることが多いが、花ブロックに関しては木造文化と対応していると言えよう。「地域性が表出した建材」、「織物のように建物を包むもの」など、様々な表象を重ねられてきた花ブロックは、新たな素材の登場と相まって、今後さらなる発展を遂げるだろう。