鋼板巻き立て補強を施した超高強度RC 柱の曲げ耐力および変形性能に関する実験的研究その2 実験結果

摘要

本研究では、鋼板巻き立て補強を施した超高強度RC 柱の構造性能確認実験を実施した。本実験の結果は以下のようにまとめられる。1)鋼板巻立て補強を行っていない試験体(No.1-1)は、かぶりコンクリートが早期に破壊し、最大耐力は曲げ強度計算値を下回った。2)鋼板巻立て補強を行った試験体は、全て最大耐力が曲げ強度計算値を上回った。また、鋼板巻立て補強を行い、横補強筋比の最も大きい試験体(No.1-2)は、R=1/33rad まで安定した履歴性状を示した。3)鋼板巻立て補強を行った試験体の変形性能は、横補強筋比(p_w)、横補強筋強度(σ_（wy）)により変化した。横補強筋量(p_wσ_（wy）)が同等の試験体では、横補強筋比の大きい方が耐力と変形性能が改善した。