民間の建築物および土地の取得を伴った公共施設整備の意義と課題：北海道内の過疎市町村における実態を踏まえて

摘要

北海道内の過疎地域における民間の建築物および土地を取得する公共施設整備手法について、その取得経緯に着目することで以下の知見を得た。1. 空き家を除却するために民間に代わり行政が建築物を取得したり、私道を公道にするために土地を取得するなど、比較的限られた地域住民への影響となる取得もみられる。2. 民間からの要望で建築物や土地を取得する場合、存続危機にある地域住民の生活基盤施設を支えるために行政が取得することは、過疎地域において重要な役割を担う。