博覧会記事の表現形式を通してみる海外博覧会と国内博覧会 その（１）戦前期の国内建築専門誌における博覧会記事の研究

摘要

本稿の知見を以下に記す。1. 記事執筆者は、後に国内博覽会に関わってゆく人物であり、執筆を通して博覽会の手法を学ぶ機会になっていた。2.海外の万国博の記事は、近代技術の吸収と日本文化の発信、東京の博覧会の記事は、殖産興業と日本文化の発信、地方の博覧会(共進会)の記事は、中央からの近代技術の吸収と地方文化の発信が現れると推察する。3.記事の表現形式から、博覧会の時代性が示唆された。