自主防災組織の活動実態と特性: 南海トラフ地震の津波に対する防災計画に関する研究（その1）

摘要

新想定以降、行政による津波から避難する為のハード対策「一次避難対策」が行われ、そのほとhどが完了し「避難後の生活段階」へとシフトしている。　また、地域住人によって運営される自主防災組織は地域特性と密接に関係したきめ細かな対策や活動を地域ごとに行なっている。　しかしながら、行政と地域でこれだけの対策を行なっているにも関わらず、およそ3 割の住人が自主防災組織内に津波から逃れることができない人がいると回答しており、まだ対策に不十分な点がある。また行政と地域共に「長期的な生活段階」に関してはほとhど手付かずである。　今後はこれまでのハード対策を使いこなすためのソフト対策の継続化や、命をつなぐための整備を行いながら、長期の生活を無理なく行うための対策へも力を入れて取り組hでいく必要がある。