開口噴出火炎がバルコニー先端のH 鋼梁温度に及ぼす影響に関する研究: その３ バルコニー先端H 鋼梁への入射熱分布モデル

摘要

建築物の耐火性能を検証するにあたり、対象とする火災から各構造部材への入射熱流束を定量把握することは非常に重要である。区画内で火災が成長すると、開口からの未燃ガス量が増加し、開口から噴出する火炎（以下、「噴出火炎」という。）も伸長することが考えられる。区画外部にバルコニーが設置された場合は、伸長した噴出火炎を上階開口部やファサード面から離隔することが期待され、上階延焼防止策として有効であると考えられるが、噴出火炎がバルコニー構造部材へ及ぼす熱的影響に関するデータは乏しく、火災荷重、区画条件、開口条件、および火災区画とバルコニーの位置関係から簡便に求まる構造部材への入射熱分布モデルの構築は、火災安全設計において有用である。