教会堂建築における畳敷の採用とその背景: 近代教会堂建築における和風意匠の特徴とその背景に関する研究 その１

摘要

日本の教会堂は明治期以降建設が進み、西洋建築風の教会堂だけでなく、瓦葺や畳敷などの和風意匠や形式を採用する教会堂が建築された。従来和風の教会堂については、個別の建物や大工に関する研究が多く、全国的な実態とその特徴については明らかにされていない。そこで本研究では、現存する明治期から戦前期建築の教会堂を対象に、和風意匠の特徴とその背景を考察するもので、本稿では和風意匠の中の畳敷について報告する。