乾式工法で破れ目地状に組積したコンクリートブロック壁の力学特性その1壁体の構成と面内水平載荷実験

摘要

本報では，乾式工法で破れ目地状に組積したコンクリートブロック壁を試験体として，その頂部面内方向に正負交番の繰り返し水平載荷実験を行った.その結果，以下の知見が得られた.(1) 変形角が0.1〜0.2×10~(-2)rad.の段階で試験体と溝型鋼の間に滑りが生じたが，その時の水平耐カは導入プレストレスの大きさにほぼ比例した.(2) 各試験体において与えた変形角の増大に伴って最大耐カは増大した.(3) 2.0×10~(-2)rad.までの変形角を与えたときの最大荷重は試験体BC6の方が大きかったが，履歴吸収エネルギーは試験体BF6の方が大きくなつた.(4) 既往の研究で提案された組積要素の曲げひび割れ荷重の算定値は概ねブロックの当該水平荷重に近かつた.