斜めビス接合を用いた重ね梁の設計方法に関する研究 その１: 接合具の一面せh断試験結果とせh断耐力の推定

摘要

せh断面にビスを斜め打ちすることにより、ビスを鉛直打ちするより高い剛性、耐力を発揮することを確認した。このせh断試験結果に対し、ビスの引抜抵抗が支配的であること、材間の摩擦力がせh断耐力に貢献していること、めり込み抵抗は小さいことを確認した。最大荷重はビス引抜力の水平成分と摩擦力の和よりも大きくなることを確認し、力学的抵抗機構としては、ビス引抜方向にビスの摩擦分を付加した推定式を提案し、試験値とほぼ一致することを確認した。ビス-木間の摩擦係数を0.4と仮定しているが、妥当性についての検証が課題となる。