竹の形状の定式化および材料強度に関する研究(その１)竹の形状調査結果と定式化および材料強度試験結果

摘要

竹を資源として見ると、木材よりも成長が早く、伐採しても次の年には新たな竹が生えてくるという最大の利点がある。このような利点を活かせる竹材の有効的な利用方法は必ず存在するはずである。そこで、竹材を持続的に建築利用することで、竹林や里山の環境保護という観点からも地域の保全に貢献出来得るのではないかと考える。近年、徐々に竹材を建築利用する事例が増えてきている。それに伴い、数多くの竹材に関する研究が行われている。竹の生育年数による竹の強度の変化、竹材の圧縮実験、曲げ実験など一般的な材料実験に基づく機械的性質の研究などがある。しかしながら、竹材の地域差による形状の個体差と強度との関係について、これまで研究が行われていない。そこで、地域差による形状比較および強度との関係を確認し、生物学的に考察を行う。