Polynomial chaos展開を用いた確率有限要素法によるバラスト材の力学挙動の空間的ばらつきを考慮した道床沈下解析

摘要

国内外の鉄道においては，列車荷重の分散や騒音低減，排水性の高さおよび経済性の高さゆえに，バラスト材を道床材としてまくらぎ下に敷設した軌道（バラスト軌道）が広く用いられている.バラスト材は粒径が数cm?十数cmの砕石粒子の集合体であるため，列車の繰り返し走行によって粒子配置の不可逆的な変化が生じ，鉛直方向の不可逆変位（道床沈下変位）に代表される軌道狂いが生じることとなる.軌道狂いの定量予測に向けた数理モデル化も試みられており，特に著者らはバラスト道床を連続体としてモデル化し，不可逆変位を道床の弾塑性変形により生じるものとした解析モデルの活用を提案している.