各種大気汚染簡易測定法の公定法承認の必要性

摘要

大気汚染簡易測定器については1994 年にUNEP とWHO が発行したGEMS/AIR, Methodology Handbook Series Volume 4,Passive and Active SamplingMethodologies for Measurement of Air Quality には、「NO2 受動式簡易測定器は費用対効果に優れ信頼性があるので積極的に活用すべきである」とあり，都市部のNO2 大気汚染を世界中で測定すべきとあります。また各種大気汚染簡易測定器を開発することを勧めていす。日本政府は国連中心主義をとっているのでこのような国連機関の推奨を忠実に実行すべきです。しかし実際にはこの国連出版物を環境省の幹部が隠匿したためか大気汚染担当の職員もその存在を知りませhでした。その理由の一つは私の開発したサンプラーについて誤った記載の存在かもしれないが真の理由はこの出版物が国内に普及し簡易測定器による市民の測定が普及すると大気汚染のデータ操作が明らかになることを恐れたためであろう。私がポーランドに紹介したNO2 簡易測定法は現地で検証がなされた後ポーランドの公定法に指定されたので、環境省の担当者に日本でも公定法に指定するよう要請したところ「NO2 だけでNO が測定できないから駄目だ」と断られたこともこの理由を裏付けている。2006 年9 月12 日千葉県市川市行徳自動車排ガス局で自作した基準ザルツマン計と行政のNO 測定値を比較したところ行政の測定値は誤差を超えて低い値を示した。この事実は環境省が「マニュアル通りに測定しているので計量法による検定を行わなくてもよい」と地方自治体に通達しているからである。これは明らかに計量法違反である。NO も測定できる能動式及び受動式簡易基準測定器が開発されたのを機会に各種大気汚染簡易測定器を公定法として承認することを要請する。上記の国連出版物に記載されている能動式ＮＯ2測定法を用いて2000 年の夏のに粒子状亜硝酸塩を測定したところ無視できない程度存在することが明らかになった。粒子状亜硝酸塩の人体影響はガス状のＮＯ2 に比べて大きいと考えられるので調査を環境省に要請したが放置されている。これらの事を考慮すると各種大気汚染簡易測定法を公定法に指定し調査を行う必要性が理解できるであろう。