ストレス対処型と性格の関係性の検討

摘要

今日，ストレスと人生は不可分の関係にあり，「ストレス社会」という言葉がキーワードとなっている．平成 28年に行われた厚生労働省の国民生活基礎調査の概況(2016)によると，悩みやストレスの状況として12歳以上の者のうち，日常生活での悩みやストレスが「ある」と回答した人が47.7％，「ない」と回答した人が50．7％となっている[1]．また，性別ごとに悩みやストレスがある人の割合を見ると，男性が42.8％，女性が52.2％となっている．年齢階級別に悩みやストレスがある人の割合を見ると，男女ともに 20 代～50 代の割合が高いことが分かる．男性では約50％，女性では約60％となっている．このような調査結果から，やはり社会で働く 20 代～50 代がストレスに直面する機会が多く，ストレス回避を困難としていると言えるだろう．そのため，人間関係や生活環境の変化といった日常生活に伴うストレスを上手くコントロールし，過剰ストレスのケア・予防を目的としたストレス・マネジメントを行うことが課題と考える．また，性格検査により自身の性格を評価・診断する営みが大切であり，自身がいかなる性格の持ち主であるかを把握したうえで，ストレスに対する向き合い方，ストレス社会を生き抜く術を考えていくことが必要であろう．