短基線1 周波GNSS 受信局間の衛星毎の電離圏遅延差推定に及ぼす受信機時計誤差の影響評価

摘要

GBAS（Ground-Based Augmentation System）は，1 周波GNSS 信号（L1 帯）を用いた狭域ディファレンシャル測位技術を基礎として航空機の精密進入及び着陸をサポートする航法システムである．GBAS 装置は地上及び機上装置からなり，GBAS 地上装置については国際民間航空機関（ICAO）において国際標準及び勧告方式（SARPs）が規定されている [1]．航空機の精密進入については，どの段階まで進入できるかをカテゴリⅠ～Ⅲとして規定しているが，その初期段階の決心高が60m 以上であるカテゴリⅠ精密進入をサポートするGBAS のSARPs については，2001年に発効している．最終段階である空港面及び滑走路離脱までサポート可能なカテゴリⅢGBAS [2] については，現在手続き中であるSARPs 案が2018 年11 月に発効する予定となっている．