点検動画における電線領域抽出手法の検討

摘要

近年、保守作業の省人化を進めるための自動化技術が注目されている。それに伴い、様々な分野で保守作業の省力化に向けての検討が行われている。一方、架空地線（線）の保守は安定した電力供給に不可欠である。そのため、各電力会社では、点検を行うことで、落雷等による電線の損傷等の異状を発見している。電線の点検は、へリコプターゃドローンに搭載されたカメラが撮影した動画を目視で確認することで実施されている。確認の際には、異状の見落としを防ぐため、スロー再生の活用や、検査員2名によるダブルチックが行われている。しかし、電線の総距離は長く、動画時間も長くなるため、動画全体を検査員によって確認するには膨大な時間がかかる。一方、撮影された電線の大半が正常ものであるため、その全てを人手で確認することは非効率である。