天井板材の含水による劣化診断のための複素比誘電率測定実験

摘要

建物の天井板が水漏れや結露などにより含水量が増加し，それが進むとカ学的強度が低下し天井材の落下につながるなどの問題が指摘されている.そこで，電波による天井材の含水状態の把握を目的として，本報告では，天井材の含水率と複素比誘電率の関係を,的に調べた.まず，天井材を8.2-12.4GHZ带標準方形導波管に合わせて切り出した試料を用意し，十分に含水させ，その乾燥の過程での複素比誘電率を導波管Sパラメータ法により測定した.次に，含水率に対する複素比誘電率の変化を土壌の実験式であるTopp式に合うように修正し，良好にー致する，式カ《得られた.最後に，非破壊測定のための検討として，円形TE_(01)モードを用いた導波管開放端による反射係数測定による複素比誘電率測定を試行し，導波管Sパラメータ法による結果と同等の含水率との関係が得られるかを調べた.