整流子片摺動におけるブラシ電流の転流過程と残留電流の理論的検討: 摺動速度に対する残留電流の依存性

摘要

直流モータは、産業および輸送分野で広く使用されている。直流モータには、構成部品としてブラシと整流子がある。ブラシは、回転する電機子へ整流子片に摺動しながら直流電流を通電する部品である。整流子片がブラシから開離する時、接点間にアーク放電が形成されることがある。アーク放電の発生はブラシ損耗を引き起こし、この損耗がブラシ寿命を左右すると言われている。アークによるブラシ損耗を低減するための研究がなされている。