航空レーザ測深(ALB)のグリーンレーザによる陸域データ補完の検討

摘要

本稿では，グリーンレーザによる陸域計測の実用化を想定し，多様な土地被覆と傾斜，微地形を含む山間地域全域での計測と，詳細なUAVレーザおよび近赤外線レーザとの比較検討を行い，陸域計測への包括的な実用可能性を検証した.その結果，グリーンレーザでは，近赤外線レーザで取得できていなかった植生下の地盤面において，近赤外線レーザで十分にデータを取得できている箇所とほぼ同等の精度で計測できる箇所が一定数存在していることが明らかになり，グリーンレーザを補足的に用いることの価値が改めて示された.一方で，急傾斜地ほどUAVレーザとの誤差のばらつきが大きかったことから，グリーンレーザをより詳細な地形計測に用いる場合には，その計測データが大きな誤差を含hでいる可能性に十分留意したうえでの使用を検討すべきである.