木造密集地域の狭隘道路計測システムの開発

摘要

木造住宅密集地域では，狭隘道路や築50年を超えるような木造住宅が多く，一般的に火災や地震の危険度が高い.ここで，狭隘道路とは幅員4m未満の道路で，建築基準法第42条第2項の規定により同条第1項の道路とみなされるもの，またはこれに準ずるものとして特定行政庁に指定されたものをいう.本研究が対象とする生活道路に包含される狭隘道路では，MMSによる路面性状調査ができない[1].また狭隘でない生活道路でも，MMSは高価なGNSS/IMUセンサを搭載した専用車両であるため，継続的な調査には高い経費を要するという問題がある.建物等の実態調査では，近年技術の進歩が著しいUAVの活用も考えられるが，密集市街地での飛行には制限がある.