P型Bi_2Te_3系材料の微細組織へ及ぼすパルス通電焼結における周期的圧力の効果

摘要

Bi_2Te_3系材料は熱電物性に大きな異方性を有しており，本系材料における熱電性能の向上は，六方晶表示した場合のc面を配向させること，および微細結晶粒とすることを両立させた組織によつて実現できると考えられる.我々はこれまでの研究により，原料粉末に一定加圧をする一般的なパルス通電焼結(PCS)とは異なる，周期的な圧力を印加する新規な手法(PCS-cyclic)を用いることで，Bi_2Te_3系材料においてc面配向した組織をもつ焼結体の作製に成功しているさらに近年は，PCS-cyclicにおける保持時間の増加が，c面配向を増加させることを確認した.これらの研究から焼結中の周期的な圧力印加はc面配向を促すことがわかっており，圧力パターンが組織に与える影響に興味がもたれる.