Fe_2VTa_(0.1)Al_(0.9)の熱電特性に及ぼす高圧ねじり加工の影響

摘要

ホイスラー化合物Fe_2VTa_xAl_(1-x)において，重元素のTa置換により熱伝導率は大幅に減少するが，x=0.1程度まで置換すると熱伝導率の低減が飽和する.重元素置換した材料についても熱伝導率低減に有効な方法として高圧ねじり（HPT)加工があり，これまでにFe_2VTa_(0.05)Al_(0.95)についてHPT加工の効果を報告した.とくに，HPT加工後には熱処理が必要となるが，Ta置換した合金では粒成長の抑制により超微細粒組織が保持される.本研究では，Fe_2VTa_(0.1)Al_(0.9)についてHPT加工を行うことで熱伝導率を大幅に低減させて性能向上を図つた.また，熱処理温度を変えて組織制御することで熱伝導率と結晶粒径の関係を調べた.