海水中の放射性ストロンチウム測定へのプラスチックシンチレータボトル法の応用

摘要

核災害時のみならず、原子力関連施設周辺の日常モニタリングでも重要な核種である放射性ストロンチウム(~(89)Sr,~(90)Sr)は、純β核種である。このため測定前に対象元素を化学分離する必要がある。従来の分析法は、多大の時間と労力を要し、また、多量の劇物を使用する。測定法としては、2πガスフロー計測法および液体シンチレーシヨン計測法が用いられるが、後者は、有機廃液を生ずる。より安全で迅速な分離·測定法の確立が切望されている。我々は、市販の液体シンチレーシヨンカウンタを用い、プラスチックシンチレータを使用して測定する新たな方法を開発した。