高温下の静置水和法によるジャイアントリポソーム作製に関する研究

摘要

ジャイアントリポソ一ムとは脂質二重膜からなる粒径数十μm以上の球状構造体である.脂質二重膜は基本的に細胞膜と同じ材質であり，ジャイアントリボソームは細胞と同程度の大きさであるため人工細胞として膜の機能解析に用いられる.また，ジャイアントリボソームに細胞膜上で物質のやり取りを行う通路である膜タンパク質を導入することができる.膜タンパク質の中でもコネキシンは6量体のコネクソンを形成し，細胞膜間でギャップ結合を作成して細胞間で分子が移動可能な通路を作成する.このコネクソンは電気シナプスとしてイオン電流を伝達する.よって細胞へ電気刺激を行う際にコネクソンを利用することで細胞内へ直接刺激を与えることができる可能性がある.