底質•魚介類中のハロゲン化多環芳香族炭化水素の汚染実態調査

摘要

環境中において、多環芳香族炭化水素（PAHs)にハロゲン原子が置換したXPAHsが検出されている。一般的にPAHsは生物希釈性の化合物であるが、XPAHsは、母核のPAHsよりも残留性•毒性が増加する可能性が考えられる化合物である。しかし、XPAHsの環境残留性や生物濃縮性についてまだ明らかになっていない。XPAHsは廃棄物焼却施設などの排出源から排出され、土壤ゃ底質に蓄積することが考えられるため、底質やその周辺に生息する魚などが、XPAHsに汚染している可能性がある。そこで、本研究では、東京湾の底質および魚介類の塩素化PAHs(ClPAHs)の汚染実態を調査した。